第8期生、歴史文化自然探索の会、渋沢栄一アンドロイドの講義を受講する

歴史文化自然探索の会では 令和5年3月1日に渋沢栄一に関係する施設の探訪を目的に クラブ活動を実施しました。

探索の予定は ①誠之堂、清風亭、 ➁尾高惇忠生家、旧渋沢邸(中の家)、 ➂渋沢栄一記念館、 ④深谷市役所、 ⑤煉瓦工場、 としましたが 煉瓦工場は保存修理工事で見学不可、旧渋沢邸も耐震補強工事中でした。

①誠之堂、清風亭

誠之堂

 

誠之堂は 国指定重要文化財

イギリス農家風の外観

内部の暖炉上面に渋沢栄一の肖像レリーフがあります

大広間の円筒型天井は西洋風

 

 

 

 

 

清風亭

 

清風亭は 埼玉県指定有形文化財

大広間には 2つのシャンデリアがあり

優雅な空間を照らしている

 

 

 

 

 

 

 

➁尾高惇忠生家

尾高惇忠 生家

 

尾高惇忠は 渋沢栄一の従兄にあたり学問の師匠

富岡製糸場の初代場長

 

 

 

 

 

 

 

➂渋沢栄一記念館

渋沢栄一アンドロイド

 

渋沢栄一アンドロイド講義の内容

「仁義道徳」と「生産殖利」つまり、「道徳」と「経済」とは、共に両立し て進むべきものでございます。にもかかわらず、多くの人は儲けに走り道徳心を忘れてしまう傾向にありま すので、昔の偉人は、このことを人に教える際に、道徳を説き、お金儲けを戒 めることに専念いたしました。

ところが、後の学者はこれを誤解して、お金儲けと道徳は対立するものとし 「仁 則 じんすなわち 不 富 とみならず 。富 則 とみすなわち 不 仁 じんならず 。」と考え「利を得れば義を失い、義に依 れば利が離れる」、つまり「儲けに走れば道徳を忘れ、道徳を重視すれば利益 が薄くなる」と速断してしまい、

ついには「貧しいことが清く美しく、富むこ とは汚れることだ」などと、偏って論じられるようになってしまったのであり ます。

しかし、私が尊敬する孔子の教訓には決してこのような意味はありません。 孔子は道徳に反した利益は良いことではないと戒めてはおりますが、道徳にあ った利益はこれを理に適うものとしています。孔子が富むことをいやしんだの は、不義の場合に限っていることであり、道徳に適った利益は、君子の行いと して恥じる所でないとしたのは明らかであります。

私が聞くところによれば、経済学の祖であるイギリス人「アダム・スミス」 は「グラスゴー」大学の倫理哲学教授であって、有名な「国富論」を著わし て、近世経済学を起した人ですが、孔子の考えと同じであります。

このため、 道徳・経済合一は東西問わずの世界中に適する不変の、いつまでも変わらない 原理であると、私は信じます。 また、孔子が弟子の子し 貢 こうの問に対して答えた「博 ひろ く民に施して、能 よ く 衆 しゅう を済 すく う」という言葉からも、国を治める者にとって、利益を生みだす経済活動 は決して疎かには出来ない事である、と私は堅く信じておるのであります。

私は学問も浅く不勉強ですので、実行できることも微力でありますが、た だ、道徳と経済とは、全く合一するものであるということを確信しておりまし て、私が行なう事業においてもこれを証明していけると思っております。これ は決して今日になって言い出したことではありません。

自分の思いが、正しい国家の隆盛を望むならば、国を富ますということに努 めなければなりません。そして、国を富ますためには科学を進め、商工業の活 動も進めていかなくてはなりません。そこで、商工業を進めるためにはどうし ても「合本組織」いわゆる株式会社の組織が必要であります。

そして、株式会 社の組織をもって会社を経営するには、完全にして強固なる道理によって行わ なければなりません。そして、道理によるならば、その基準は何になるかと申 しますと、これは孔子の「論語」による外はないのです。

ゆえに不肖ながら私は、「論語」によって事業を経営してみようと考えまし て、これまで「論語」を論ずる学者が道徳と経済とを別物にした考えは誤りで あり、必ず一緒になし得られるものであると、こう心に決めて数十年間経営し ましたが、大いなる過失はなかったと思うのであります。

さて、世の中が進歩するに従って社会もますます発展してきました。しか し、それに伴って肝心な道徳仁義という考えも共に進歩してきたかというと、 残念ながら「進歩していない」と答えざるを得ません。逆に大きく後退したこ とが無きにしもあらずといえます。

このことは決して国家にとって良いことで はありません。国家は国民が富むことさえできれば、道徳が欠けても仁義が行 われなくとも良い、と言う人は誰もいないと思います。そんな極論がまかり通 れば、次第に社会生活の様々な事柄が上手くいかなくなってしまうと想像する のは、誰でもわかることですし、その実例は世界中に余りに多くございます。

このように考えて参りますと、今日、「論語」を基本にした私の主義である 「道徳経済合一説」がいつの日か広く世の中に普及し、みなさんの考えとして 社会に受け入れられる様になることを大いに期待するのでございます。

【「道徳経済合一説」大正12年(84歳)】

以上は 渋沢栄一記念館のホームページPDFファイルを 引用させて頂いております。

 

 ➁旧渋沢邸(中の家)

旧渋沢邸(中の家)

 

 

旧渋沢邸は 耐震補強工事中で 

敷地内の立ち入りのみでした。

 

 

 

 

 

 

〇 旧渋沢邸(中の家)の隣  麵屋忠兵衛で昼食(煮ぼうとう)を食べて 岡部道の駅で お買物

麵屋忠兵衛で 渋沢栄一翁の 夢七訓がありました。

     夢なき者は 理想なし

     理想なき者は 信念なし

     信念なき者は 計画なし

     計画なき者は 実行なし

     実行なき者は 成果なし

     成果なき者は 幸福なし

     故に 幸福を求める者は 夢なかるべからず

 

④深谷市役所

深谷市役所は 令和2年7月に斬新な新庁舎として 開庁しました。

最近では 政府の河野太郎IT推進大臣も 見学に訪れたようです。

内部は 東京都心の大手企業のオフィスビルのようです。

 

以上

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歴史文化自然探索の会 一同

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