2023年研修バスツアーが実施されました。

2023年研修バスツアー「渡来人の夢と歴史に学び、食の研修バスツアー」が2023年10月17日(火)に夏日となった秋空の下で50名の参加を得て実施されました。

行田総合公園東側駐車場に仮設受付テーブルが設置され、8時15分に会費の徴収と受付が終了し、大型バスに乗車した参加者は8時30分に尾畑会長代理の見送りを受けて最初の目的地である高麗神社に向け出発しました。

受付風景

永島宏章会長からコロナ禍を経て3年ぶりの研修バスツアーを楽しんでください、と挨拶があり、茂木幸蔵実行委員長からは行程の説明、出発集合時間の厳守お願い、乗車後配布された2023年研修バスツアー問題の正解者には高価賞品が用意されています、と挨拶がありました。1期生から12期生まで参加者の自己紹介はクラブ活動内容の説明や勧誘などが含まれ参加者50名が一体となり打ち解けた和やかさが生まれ、程なく高麗神社の第1東駐車場に到着しました。

バス車中風景 左から永島会長、茂木実行委員長

高麗神社 バスを降りた参加者は、社務所から出迎えと各種パンフレットの配布をいただき順路に沿ってパンフレット等からは知りえない詳しい説明をいただきました。10月19日の例祭を前に整然とした境内を一の鳥居から参拝路を歩み、芳名板の前で高麗神社の歴史の説明をいただき、二の鳥居、水天宮登り口を左に見て御神門に進み、「高麗神社」の扁額の前で参加者全員が石段に立ち記念写真を撮りました。御社殿に参拝し、参集殿で上皇上皇后御夫妻が私的旅行で2017年9月20日に渡来人祭る高麗神社を参拝、高麗家住宅を見学された写真パネル展示を見、参集殿前庭にある御神木の彼岸桜(樹齢300年)と化石木となった檜に驚いているうちに境内の離接地にある高麗家住宅に着きました。通常は入ることができない高麗家住宅を土間に入って表座敷から上がって奥(客間)、部屋、勝手まで説明付きで見学出来て感激しました。高麗郡の歴史:紀元前1世紀、中国の東北地方に興った高句麗は668年唐と新羅により滅亡、多くの王族や遺臣が我が国に亡命し各地に散在していた。大和朝廷は716年5月に駿河、甲斐、相模、上総・下総、常陸、下野の7か国の高麗人1,799人を武蔵国に遷して高麗郡を設けた。高麗神社の由来:高麗郡を治めたと伝えられるのが高麗王若光。郡民が郡民を督励し祖国の技術を以って荒野を拓き産業を興して民生を安定させ郡民敬慕のうちに生涯を終えた、その徳を偲びその霊を祀ったのが高麗神社の始まりです。高麗家住宅:高麗家は高麗神社の神職を代々勤めてきた旧家で、建築年代は慶長年間(1596~1615年)と伝えられ、東日本の民家の中では古い形を遺している極めて貴重な例とされ、昭和51年10月から52年9月に全解体による修理の際に建設当初の姿を復元したものです。高麗家住宅構造:建物は茅葺き入母屋造りの平入り。間取りは土間と5部屋で構成。大黒柱(棟持柱)がなく、細い柱で梁を支えているのが特徴。桁と柱は杉、梁は欅・松が用いられ、手斧(ちょうな)や槍鉋(やりがんな)が使用され全体的に丸みを帯びた仕上げ。

聖天宮 聖天宮は台湾三大宗教(道教・儒教・仏教)の一つ「道教」のお宮。日々の道徳を重んじ善行に報いる最高神「三清道祖」が本尊として祀られています。天門をくぐって入った前庭に立つと前殿に透かし彫りされた左右2本の石柱が目に入りました。前殿では1万を超える部品を釘なしで組み上げた天井と4mの1枚板から彫り出された左右の扉に驚きました。中庭の先に本殿。前殿の左右には相似形で鼓楼、鐘楼がありました。

前殿

鼓楼(前殿に向かい左)

鐘楼(前殿に向かい右)

 

サイボク パーク 昼食会場に至近の天然温泉施設前でバスが停車し参加者は研修バスツアー問題回答書を提出して下車、遠く離れた駐車場から歩くことなく昼食会場に向かうことができました。出迎えに来たレストラン係員に先導されて入館、ヒレカツ、ハンバーグ、ポークステーキの各テーブルに着席。スープに続きメインメニューとご飯がスムーズに配膳されておいしさも倍増でした。レストラン隣りのミートショップや農産物直売所などで買い物やカフェテリア前庭でコーヒーを飲むなど食後のひと時を楽しみました。

研修バスツアー問題の採点風景

金笛しょうゆパーク 笛木醬油(株)は寛政元年創業で234年続く老舗の醬油蔵でした。1期生から9期生までと10期生から12期生までとの2班に分かれ大きな杉樽の前で記念写真を撮り終え、関さん他スタッフの先導で醬油の製造工程を見学しました。パレットに載った薄い板状の搾りかすから出る味噌のにおいが印象に残っています。現在の醬油製造者は全国で1,100社とのことです。醬油の原材料は大豆、小麦、塩ですが、こだわりの丸大豆、埼玉産小麦、メキシコの天日塩を使用しています。原材料処理:水分量を見極めながら蒸し加減を調整した大豆と炒ってひき割りした小麦を混ぜ合わせ、緑色の麹菌を混ぜます。麴造り:室(むろ)と呼ばれる麴室で上記の材料は温度と湿度がこまめにチェックされ菌の活動が最適な状態になるように麹をほぐして冷ます「手入れ」が行われて三日間寝かせて最高の麹となります。発酵・熟成:塩水と麴を混ぜ合わせた「もろみ」を200余年の伝統的手法を引継ぎ、大きな杉桶の中で二夏かけて発酵・熟成させます。搾って商品に:もろみを搾ります。醬油の品質を安定させ香りを立たせるため加熱し濾過をします。生醬油は加熱せずに濾過のみをして充填して完成です。2016年9月に約50年ぶりに吉野杉で新桶を作製するなどして木桶仕込みの醬油作りに対するこだわりと情熱に何か熱いものを感じました。工場見学を終えると直売店で思い思いにしょうゆソフトを味わったり、再仕込醬油などを買い求めました。

1期生から9期生まで

10期生から12期生まで

研修バスツアーは行程表通り定刻に到着解散することができました。高麗神社社務所の皆様、聖天宮の皆様、金笛しょうゆパークの皆様、大堰観光バス(株)様、出井運転手様及び参加者の皆様ご協力に感謝申し上げます。ありがとうございました。そして皆様お疲れ様でした。「天皇晴れ」の下での参拝、昔懐かしい土間への立ち入り、木々の特性を生かした日本建築の粋、日本に居ながらの台湾宮、日常に食している醬油の製法など足の疲れを忘れて楽しい一日でした。永島会長からもお話しありましたように次回研修バスツアーで行ってみたい候補地をご一報いただけますと幸いです。