5月31日定期総会後の講演会

2023年度定期総会後 第2部として講演会がありました。

演題:「行田・北大竹遺跡より大量の子持勾玉、祭祀具発見」

講師: 公益財団法人 埼玉県埋蔵文化財調査事業団   渡邊 理伊知 様 

司会: 同窓会 企画研修委員会 中山 孝文 氏

講師 渡邊 理伊知 様

 

北大竹遺跡全景(中央 A区、B区、C区)

川の流れと調査地点

 北大竹遺跡は、行田市藤原町・若小玉に所在する。発掘調査によって、古墳時代後期から飛鳥時代にかけての祭祀関連とみられる遺物が3箇所から確認された。大量の土師器や鉄製品と共に、多数の子持ち勾玉を用いる点が大きな特徴と言える。 本遺跡で行われた祭祀は子持勾玉と須恵器甕が重要視されていた。

北大竹遺跡と若小玉古墳群遺跡の調査地点

 子持勾玉は合計45点出土した。一つの遺跡からまとまって出土した量としては、全国最多を誇る。素材はすべて滑石である。甕の中からも外からも出土している。

須恵器甕右下の子持勾玉

 北大竹遺跡出土の子持勾玉を中心として近隣の遺跡や古墳跡を紹介して頂き、たいへん勉強になる講演会でした。今後とも(公財)事業団の有意義な調査に期待しております。

                      写真(田島様・12期生) 文(尾畑)

謝辞: 同窓会 企画研修委員長 田口 修 氏 

 

参考までに、田島実様所有の(公財)事業団公開の子持勾玉関連の写真を掲載します。

(画像をクリックすると拡大出来ます)